「母子伴に大切な、母乳の効能」産後数日間に出る初乳は、病気に対する免疫力や抗菌力のある物質が豊富に含まれ、エネルギー量も多く、新生児の体に抵抗力をつけてくれます。また、新生児が出生後の数日間出す黒い便=胎便の排泄を促す作用あり。その為、母乳で育った赤ちゃんは、病気にかかりづらい。また、母親の脳に伝わる赤ちゃんが乳首を吸う刺激は、子宮がもとの状態に収縮するのを助ける役割を果たします。母乳で育てる事は、お母さんの為にもよいです。
手の陽明大腸経のツボで、のどの甲状軟骨上縁で、その外側の胸鎖乳突筋中央部に取ります。主治として、咳嗽、ぜんそく、咽喉腫痛、急性失声症、頸部リンパ節結核、頸腕症候群、頸椎症。効能として、気のめぐりを改善して、デキモノを解消する。せきを止め、ぜんそくを鎮める。
「もともと体弱く、産後の肥立ちが悪い場合」疲労感が取れない、食欲がない、体力がない等、もともと体が弱かったり、産後の肥立ちが悪い場合には、母乳が十分に出ません。血行をよくして、胃腸の働きを活発にして、気力と体力をつけて体を丈夫にして、母乳が出るようにします。「胸や肩の筋肉が緊張し過ぎている場合」胸や肩の筋肉が緊張し過ぎていると、乳腺の発育よく、肩こりがしてお乳が痛むくらい張っているのに母乳が出なくなります。筋肉の緊張を緩めて、母乳の出をよくします。
足の太陰脾経のツボで、おヘソの1~2指下で、4指外側に取ります。主治として、鼠径部痛、咳嗽、便秘、下痢、下腹部痛、ヘソ周囲痛。効能として、気のめぐりを改善して、上がった気を改善させる。脾を温め、下痢を止める。
「血の不足の場合」母乳は血と深く関わる為、母体の栄養状態が悪く血が不足していると、母乳をつくる事が出来ません。血の不足を補う処方で、母乳を十分につくる事ができる体の状態にしていきます。
足の太陰脾経のツボで、下腹部、おヘソから4~5指下で、そこから4指外側に取ります。鼠径部辺り。主治として、腹痛、腹脹、鼠径部痛、下痢、嘔吐。効能として、脾の機能を高め、腹部の張りを解消する。気のめぐりを改善して、痛みを止める。
出産後2~3日後には、母乳は出ますが、精神的ストレス等で出ない人がいます。乳腺や乳頭に起因すれば、病院で治します。特に異常が見られない場合は、東洋医学による治療が効果的。その原因が、血が不足している場合、体が弱かったり、産後の肥立ちが悪かった場合、胸や肩の筋肉が緊張しすぎている場合の3つに分けて考えます。
足の太陽膀胱経のツボで、太もも裏側、膝裏シワ部より1指上に取ります。主治として、不眠、便秘、臀部のシビレ、膝関節部の痙攣・痛み、腓骨神経痛。効能として、筋を緩めて伸ばし、経絡の通りをよくする。体内の熱を冷まし、痙攣を鎮める。
「食養」胃が空っぽは、吐き気など症状悪化する為、数回に分け食べ物を摂りましょう。ショウガやウメ、陳皮チンピが適。ショウガは吐き気を抑える効果あり。ウメは、整腸作用あり。梅干の果肉とショウガの刻み2:1に混ぜたものを作り置きして、吐き気のある際、スプーン1杯食べると効果的です。陳皮とは、ミカンの皮を干したもので、胃腸を丈夫にして吐き気を止める作用あり。陳皮3gを2カップの水で半分の量になるまで煮詰め、その煮汁を飲みます。ぜひお試しくださいね。
足の少陰腎経のツボで、ふくらはぎの内側、内くるぶしから2指上で、アキレス腱の前縁に取ります。主治として、浮腫、寝汗、下痢、口や舌の乾燥、腰痛、アキレス腱の痛み。効能として、腎の気を補い、陰液を増やす。津液=水がよく流れるように調整する。